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「鬼殺隊の「柱」とは何か? 日本神話における「柱(はしら)」=神の数え方との関連」

  • 執筆者の写真: Ka T
    Ka T
  • 11月14日
  • 読了時間: 3分

こんにちは!漫画ブロガーのオサムです。

前回の「呼吸法と神事」についての記事、読んでいただけましたか?

いやあ、『鬼滅の刃』は掘れば掘るほど、日本の伝統文化や神話に行き着くので、考察が止まりません!

さて、前回が「呼吸」だったので、今回は鬼殺隊の「組織」に目を向けてみたいと思います。

そう、鬼殺隊の最高戦力である、**「柱(はしら)」**です。

彼らは、鬼殺隊という組織を文字通り「支える柱」であると説明されますが、僕はそれだけじゃない、もっと深い意味がこの「柱」という呼び名に隠されているとにらんでいます。

そのヒントは、意外なところにありました。

それは、**日本神話における「神様の数え方」**です。

神様は「一柱、二柱」と数える

皆さんは、神様を数えるとき、なんと呼ぶかご存知ですか?

「一人、二人」? 「一体、二体」?

実は、日本古来の神道の世界では、神様は**「一柱(ひとはしら)、二柱(ふたはしら)」**と、「柱」という字を使って数えるんです。

『日本の神社200選』に出てくるような大きな神社、例えば出雲大社や伊勢神宮に祀られている神々も、古事記や日本書紀の中では「〜の神、一柱」というように表現されます。

なぜ「人」でも「体」でもなく、「柱」なのでしょうか?

これには諸説ありますが、古代の日本では、神様は天から降りてこられる際、木や柱を「依り代(よりしろ)」(=神様が宿る場所)としていた、という信仰が深く関係しています。

神社の社殿がなかった時代、神聖な木や、地面に立てた柱(これを「御柱」と呼ぶこともあります)に向かって、人々は祈りを捧げていました。

つまり、「柱」とは、神様そのものを象徴する、非常に神聖な言葉だったのです。

鬼殺隊の「柱」は「人にして神」

この事実を知ってから、『鬼滅の刃』の「柱」をもう一度見てみましょう。

彼らは9人。

鬼殺隊最強の9人。

人間でありながら、死線を幾度も乗り越え、その技を極限まで高め、鬼という「人ならざるもの」と唯一対等以上に渡り合える力を持った存在です。

…そう。

彼らは、もはや「ただの人間」ではありません。

鬼舞辻無惨という「災厄」を滅ぼすために、人間の身でありながら**「神」の領域にまで踏み込んだ者たち**。

だからこそ、作者は彼らを、単なる「リーダー」や「最強剣士」とは呼ばなかった。

組織を支える「柱」という意味と、神々を数える単位である「柱」という意味をダブルミーニングで込めて、彼らを「柱(はしら)」と呼んだのではないでしょうか。

彼らは、人間たちを守護する**「9柱(このはしら)の神」**とも言える存在なのです。

まとめ

鬼殺隊の「柱」という呼称。

それは、組織の「支柱」であると同時に、彼らが**「人にして神」**とも呼ぶべき領域に達した、最強の存在であることを示す、日本神話に根ざした最大級の敬意を込めた呼び名だった…。

そう考えると、あの圧倒的な強さと、彼らが背負う宿命の重さが、より一層ズシリと胸に響いてきます。

煉獄さんのあの「炎」も、もはや神の炎のように見えてきますよね…。

いやあ、ネーミング一つとっても深すぎる!

『鬼滅の刃』、本当に恐ろしい作品です。

オサムでした!

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