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【鬼滅の刃 考察】「鬼」とは何者か? 『東洋神名辞典』で探る、日本古来の「鬼」の正体

  • 執筆者の写真: Ka T
    Ka T
  • 2025年11月14日
  • 読了時間: 3分

こんにちは!漫画ブロガーのオサムです。

日本中を熱狂させた『鬼滅の刃』。その魅力は、胸を打つストーリーや魅力的なキャラクターたちはもちろんですが、やはりその根幹にある「鬼」という存在の恐ろしさ、そして哀しさにあると思います。

彼らは夜を支配し、人間を喰らい、驚異的な再生能力を持つ超越者として描かれます。

では、私たちが昔話(例えば桃太郎)で知っている「鬼」と、『鬼滅の刃』の「鬼」は同じものなのでしょうか?

今日は、本棚にある『東洋神名辞典』を片手に、『鬼滅の刃』の「鬼」とは何者なのか、そのルーツを深掘り考察してみたいと思います!

そもそも「鬼(オニ)」とは何か?

まず、『鬼滅の刃』の鬼を整理してみましょう。

彼らは「鬼舞辻無惨」という始祖の血によって生み出され、日光と「日輪刀」以外では死なない、人間を捕食する存在です。

一方で、『東洋神名辞典』などの資料で日本古来の「鬼」を調べてみると、非常に興味深いことがわかります。

「オニ」という言葉の語源には諸説ありますが、有力なのは**「隠(オン)」**という言葉が転じたという説です。

つまり、**本来は「姿が見えないもの」「この世ならざるもの」**として、天災や疫病をもたらす「得体の知れない恐ろしい気配」そのものを指していたようです。

これは、姿形を持ち、元は人間であった『鬼滅の刃』の鬼とは、少しイメージが違いますよね。

鬼のイメージは"輸入品"だった?

では、私たちがよく知る「角があり、虎の皮のフンドシを締め、金棒を持った」鬼のイメージはどこから来たのでしょうか。

実はこれ、中国やインドの神話・仏教が日本に伝わる過程で、様々なイメージが融合して生まれたものなんです。

『東洋神名辞典』を引いてみると、そのルーツと思われる存在が載っていました。

1. 人を喰らう鬼神「羅刹(らせつ)」

『東洋神名辞典』によれば、「羅刹(Rākṣasa)」はインド神話に起源を持つ魔物・鬼神です 。

彼らは仏教に取り入れられ、地獄の獄卒(鬼)としても描かれますが、その最も恐ろしい特徴は**「人を喰らう」**こと。

『鬼滅の刃』の鬼が持つ「人間を捕食する」という絶対的なルール。

これは、日本古来の「隠(オン)」というより、この仏教(ヒンドゥー教)の「羅刹」の性質を色濃く受け継いでいるのではないでしょうか?

2. 強力な力を持つ「夜叉(やしゃ)」

同じく『東洋神名辞典』に登場する「夜叉(Yākṣa)」。

これもインド神話由来の鬼神で、仏教では守護神とされることもありますが、非常に強力で獰猛な一面も持ちます 。

『鬼滅の刃』の鬼たち、特に「十二鬼月」が見せる超自然的な「血鬼術」や圧倒的な身体能力。

こうした「人知を超えた力」のイメージは、この「夜叉」や、あるいは地獄で亡者を責めるという「牛頭(ごず)・馬頭(めず)」といった、仏教的な鬼神のイメージが強く反映されていると考えられます。

『鬼滅の刃』の鬼は、神話のハイブリッド

こうして考察してみると、『鬼滅の刃』で描かれる「鬼」がいかに巧みな設定で生み出されたかがわかります。

1. 日本古来の「鬼(隠)」:夜に潜み、人知れず人を襲う「見えざる恐怖」の側面。

2. 仏教の「羅刹(らせつ)」:人間を捕食するという、おぞましい習性。

3. 仏教の「夜叉(やしゃ)」:人知を超えた異能力(血鬼術)を持つ恐ろしさ。

これらの古今東西の神話的な「鬼」のイメージを融合させ、さらに「日光で滅びる」「血によって増える」という、ある種(吸血鬼的ともいえる)現代的な設定を加えることで、あの唯一無二の「鬼滅の刃の鬼」が誕生したのではないでしょうか。

平安時代に生まれた鬼舞辻無惨が、日本古来の「鬼」の概念に、大陸から伝わった「羅刹」や「夜叉」の性質を取り込み、独自の進化を遂げた…。そう考えると、物語がさらに深く楽しめますよね!

皆さんも、お気に入りの鬼がどの神話の要素を持っているか、考えてみてはいかがでしょうか?

それでは、また次回のブログで!

オサムでした。

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